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| 買収防衛策導入の賛否を問う二十八日のTBS株主総会まで残すところ二週間。二〇〇五年十月、楽天がTBSに経営統合を迫ったことで幕を開けた両社の攻防は、いよいよ大きなヤマ場を迎える。 TBS株を20%超まで買い増すと通告している楽天は、防衛策の導入を阻止するため、機関投資家や個人株主などからの委任状集めに全力を挙げる。一方TBSは、防衛策をめぐり法廷闘争に突入することも視野に、総会での「圧勝」(幹部)を目指して支持固めに奔走。十四日には、第三者機関「企業価値評価特別委員会」に防衛策発動の是非を諮問し、「楽天の持ち分法適用会社になれば、放送局としての社会的信用を著しく棄損する」と訴えた。 「三分の二を超える賛成で圧勝し、楽天の戦意をくじく」。TBS幹部は株主総会での賛成票の獲得目標に、「三分の二」という高いハードルを掲げる。総会にTBSが提案する防衛策導入の承認に必要な得票数は、出席議決権の過半数。三分の二とは、防衛策の導入基準の厳格化を求めて、楽天側が株主提案した可決ラインだ。 TBSが勝敗ラインを引き上げたのには理由がある。TBS特別委の勧告などを経て防衛策が発動されれば、楽天は差し止めを求めて争いを法廷に持ち込むと見られており、裁判で楽天提案を逆手に取って「厳しい導入基準を上回る株主が防衛策に賛成した」と主張するためだ。 法曹関係者の間では、「TBSの第三者機関の委員には社外取締役が含まれ、中立性に疑問がある」などとして、法廷闘争は楽天が有利と見る向きもある。このため、TBSは防衛策の正当性を主張する切り札として、株主の支持を確保しておきたいところだ。 一方、巻き返しを狙う楽天は保有する19・86%に、どこまで上積みできるかが課題。幹部が総出でTBS株主を訪ね回り、「発動を恣意(しい)的に判断できるTBSの防衛策は問題だ」などと訴え掛けている。TBS株を9・91%保有する靴販売大手エービーシー・マートの三木正浩会長の説得には、三木谷浩史社長自らが乗り出す方針だ。 さらに先週、株主に楽天への委任を取り消す案内文書を送ったTBSに「委任状勧誘を妨害している」と抗議文を送付。対決姿勢を一段と強めている。 攻防の行方を左右する大一番を前に、両社による「場外乱闘」も激しさを増している。楽天は、TBSと取引先企業の株式持ち合いを裏付けようと、TBSの株取引の詳細を示す帳簿の開示を求め、東京地裁に仮処分を申し立てた。その際、「安定株主対策はTBS取締役会の自己保身を目的とした違法行為だ」と非難。株主総会でもこの点を追及する。 TBSの井上弘社長は「裁判所に見せろと言われれば見せればいい」と、週明けにも示される司法判断に委ねる構え。ただ、TBS内部には「一歩も引けない。負ければ高裁に抗告すべきだ」(中堅幹部)と、帳簿閲覧すらも拒む徹底抗戦論も広がっている。 |
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