脇を締め、本の位置を固定
活字文化の重要性認識
 久しぶりに絵本を読み返してみる―。生き物を思いやる心、純粋さ、命の尊さなど、忘れていた感情がよみがえる。その反面、成長した現在だからこそ、心に響く言葉がたくさん詰まっていることに気付く。
 そんな絵本の魅力を伝えようと、地域や学校などに連携を呼び掛け、読書環境づくりの推進を図る団体が、県南地区読書をすすめる協議会。
 同会会長でJPIC読書アドバイザー・絵本講師の山中さんは、読み聞かせを「命の大切さを伝える手段のひとつ」ととらえる。社会問題にもなっている活字離れを懸念する一人だ。「子どもが本に親しみ、人間性を培う分野が少なくなってきているのではないでしょうか。子どもたちにまつわる事件が多発している現代、活字文化の重要性を認識しています」と話す。




聞き手全員に絵を見せるように



指で絵を隠さないように注意して





小物を活用して絵本への注意を引く
親子の読み聞かせ
 「心に深く残る読書の経験は、心の栄養になる」と山中さん。心のビタミン剤ともいえる本だが、読まなければ効果は期待できない。まず、読書環境を確立することが重要。その導入として、親から子への絵本の読み聞かせが大切な意味を持つ。
絵本の読み聞かせをする親子によく見られる光景が、親がひざに子どもを乗せて絵本を読み聞かせる姿。中には、わが子をしかってしまった後に仲直りする約束事という親子も。読み聞かせは親子間のコミュニケーションをはぐくむ絶好の機会といえる。
 山中さんは、子どもが自分で読めるようになっても、「読んで聞かせること」を勧める。「とにかく時間を作って読んであげて。忙しいから、もう字が読めるんだから、自分で読みなさいという姿勢からは、心の栄養もコミュニケーションもはぐくまれません」。
人前で行う読み聞かせ
 読み聞かせは親子間に限らず、幼稚園、小学校、地域の集まり、高齢者福祉施設などでも行われており、さまざまな世代に受け入れられている。同会がイベントで読み聞かせを行ったところ、参加した高齢者から、「懐かしい気持ちになった」という喜びの声が寄せられたという。
 こうした多くの人を対象に読み聞かせを行う場合、ポイントとなるのが、「どれだけ聞き手の意識を集中させるか」ということ。そのために必要な心得とは?「読み手に求められるのは、しっかり文字を目で追うこと、声を張ることです」と山中さん。



               пF
029・876・0176
    (県南地区読書をすすめる協議会・山中会長)