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首都圏で高まる受験率

 中学受験率は地域によって差が見られる。首都圏や関西圏など、人口の多い地域で受験率が高まっている。ベネッセコーポレーションの「中学校選択に関する調査」によると、首都圏や関西圏で中学受験をさせる保護者は約2割。その他の地域では1割に満たない。全国で公立中高一貫校が設置され始めた1999年以降、主に首都圏で受験率が伸び続けている。
 私学教育研究の第一人者として知られる森上教育研究所の森上展安(のぶやす)所長は、中学受験率の高まりの背景をこう分析する。「日本の教育は、中・高・大とそれぞれが完結しており、接続が弱かった。親の子どもに対する高学歴志向が高まっている中で、従来のいい成績を取っていれば将来安定という図式も崩れ出し、加えて、ゆとり教育による学力定着への不安も挙げられるようになった。親が子どもの生き残りを切望したことが大きい」。





中学受験はベストなタイミング?

 中学を受験するからには、それに対応した学習や生活が必要になる。受験のタイミングとして、中学受験はベストなのか?森上さんは「10歳を超えると物事を論理的に考えられるようになり、自分を自分で律することができるようになる」と話す。「受験をすることが自立にもつながるし、よく考えるようにもなる」。
 受験する小学生は、受験やその生活をどのように受け止めているのか?7割以上が「合格するのがとても難しい」「受験勉強は苦しい」と考えている一方、同じく7割以上が「自分の力を試すことができる」「人間として大きく成長する」としている。

保護者の負担、気になる費用

 「中学受験は保護者への負担が大きいのも事実」と森上さん。「孤軍奮闘してしまい、子どもに悪影響を及ぼすケースもある。行き過ぎは良くない」と指摘する。
 受験や教育にかかる費用の負担も保護者にとって悩みの一つ。6年生の子ども1人あたりの教育費の月平均は2万円弱。公立中高一貫校第一志望者の場合、平均額は約2万5000円だが、私立中学第一志望者の場合は、全体平均の3倍にあたる約6万円となっている(教育費は小学校でかかる費用を除く。学用品含む)。










中学校選択への高い関心

 県内でもここ数年、私立中学の開設が相次ぎ、今年度からつくば市に県内初の中高一貫校である県立並木中等教育学校が開校。志願倍率7・1倍。関心の高さが見て取れる。2010年には水戸市にも開校が予定されている。
 県内の中学受験率は、全国に比べまだまだ低いが、確実に伸び続けている。森上さんは「景気の動向や人口の増減にもよりますが、受験率そのものは伸びていくでしょう」と予測する。